20代で家を買うと失敗する!その時までお金を貯めて増やしておこう。

 家を買う年齢は、年々早くなる傾向にあります。以前は「30代後半でマイホーム」というのが普通でしたが、いまや30代前半や20代後半で買ってしまう人も珍しくありません。

 20〜30代向け雑誌では、若くしてマンションを買った読者を、かっこよく紹介していますし、住宅専門誌も「1日も早く買ったほうが得」と訴えます。でも、20代や30代前半で家を買うことはおすすめしません。というよりも、この時期に買うとまず失敗するので、やめたほうがいいです。

 まずお金の面です。頭金にする貯金もまだないですし、収入もまだ少ないですから、住宅ローンを返していくのも大変です。もちろんそれだけではありません。

 20代ですでに結婚していたとして、これから子どもが生まれるのが、何人になるかはわかりません。家族構成が決まらないと、部屋がいくつ必要なのかもわかりません。

 子どもが生まれる前に、保育園や幼稚園、小学校や中学校という教育環境を考えられる人は、まずいません。本人の価値観や生き方もどんどん変化しますので、これから仕事や夫婦の働き方も変わるかもしれません。

 でも、家を一度に買ってしまうと、賃貸の時のように簡単に引っ越すことはできません。買う時も売る時にも、なんだかんだで家の価格の5〜10%の費用(手数料や税金など)がかかるのです。買った家が値下がりしていたら目もあてられません。おそらく売れないでしょう。そういうわけで、間違った物件を買ってしまえば、家族構成にも、生き方にもそぐわない、ちぐはぐな家にずっと我慢して住むことになります。何千万円もかけてそんな目にあいたいと思いますか?

 「家を買う」ところで失敗すると、その損やダメージから立ち直るのは大変です。そうならないためには、20代のうちはお金を貯めて増やすことに専念し、家族構成や生き方がほぼ固まる40歳前後で買うのがベストです。私は独立してから家を買うまでに、何回か引越しをして、自分(や家族)にピッタリくる住まいや立地を研究しました。あなたにもこうすることをおすすめします。これが不動産を見る目につながります。