結婚でいいスタートを切るために独身時代に年収分の貯金をする。

 結婚というスタートに貯金残高プラスでのぞむには、独身時代の生き方がモノをいいます。当然です。ですから、いずれ結婚するつもりがあるのなら、いまのうちからきちんと貯金をしておきましょう。

 独身時代にどれだけ貯金ができるかは、置かれている環境によって違います。親元通勤族なら、収入の半分でも楽に貯金できます。安い独身寮があれば、2〜3割くらいです。ワンルームマンションに一人暮らしなら、生活するだけでやっとという感じかもしれません。

 だからといって、貯金をあきらめてはいけません。どんなに苦しくても、手取り収入の1割を貯金に回す努力をしてください。これが最低ラインです。

 22歳から1割貯金を貯めれば、10年後の32歳で10割、つまりだいたい年収分の貯金ができることになります。

 20代のうちに結婚したい希望があるなら、貯金のスピードをあげることです。なかなか給料が上がらない時代とはいっても、20代のうちは毎年少しずつ上がるはずです。その増加分をなるべく使わないで、貯金に回すのです。収入が増えると、生活のレベルも上げたくなるものですが、そこをぐっと我慢してください。いまのちょっとのぜいたくよりも、将来の大きな豊かさのために投資つもりで取り組んでください。

 親元通勤で恵まれている人も、結婚するつもりなら、それが長く続かないことを肝に銘じましょう。いま、20万円の手取りを全部小遣いにしていたら、小遣いが月2万円になる結婚生活を続けていくことはできません(共働きなら小遣いはもう少し多いかもしれませんが)。結婚に踏み切れなくなる可能性も大きくなります。

 死ぬまで親に寄生し続けたいと思う人以外は、親に家賃や食費をきちんと払い、身の回りの掃除や洗濯は自分でやり、収入の最低3割は貯金して将来に備えましょう。

 経済的にも精神的にも物理的にも、親から自立することが、自分の財産を作る第一歩です。